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萩尾さんはこれ以降も赤毛漫画を描き続けますが、「赤毛世界」という枠組み自体にアナクロ感が漂い出す頃です。岡崎京子登場前夜…時代が変わる境目あたりの作品という印象です。
しかし七十年代から引き継いだ「夢の西洋」の輝きはこの作品世界ではまだ健在。萩尾さんの描く「パリ」の風景は魅力的です。
「親に愛されなかった子供」というのは本作以降も萩尾作品を覆いつくすテーマ。ご本人も親御さんとのトラブルをさまざまなところで語ってらっしゃる。ヒトはあまり自分の話ばかりしていると敬遠されます。『メッシュ』以降、萩尾漫画から読者が離れていきました。
しかしテーマの反復も本作ではぎりぎりオーケーという感じです。
ことほどさように、『メッシュ』は、「この時期まではアレもコレもまだぎりぎりオーケーだった」という印象のある作品で、いま読み返すと「古き良き時代の最後の吐息」のようなものを感じてしまいます。
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