本書はPS2のゲーム「メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ」のシナリオをベースに海外作家がノベライズし、さらに日本語邦訳したなんとも回りくどい過程を経て出版された。
日本のSF作家に任せてノベライズすればもっと読み手も増えるのに阿呆なことやってる。
伊藤計劃亡き今、只々悶える。
どういった切り口から書評を奨めるべきか、戸惑う。
そもそもゲームだったモノを読むのは苦痛。
なぜ苦痛か。
ゲームでなければあのシナリオ展開は活かされないからだ。
主人公の雷電の経験を生々しく味わ合える体感的なゲームだった。
ゲームをプレイしたことがある人はこの意味が分かると思う。
プレイヤーはゲーム開始前に自身の名前を入力する。
これがラストの衝撃的演出へつながる。
ド肝抜かれた。
物語に、雷電に入り込んだ者が到達できる感動があった。
残念ながら本書には、あの素晴らしい感動は微塵もない。
念密な設定を整理するには充分。
ただゲームの感動は損なわれている。
メタルギアシリーズに興味を持った人がこの本を手に取らないことを願う。