シリーズ物で、出版されたら必ず購入したくなる本がある。 私にとって、山根 一真の「メタルカラーの時代」はそんなシリーズの筆頭である。このシリーズは主として工学分野における現代日本のイノベーションを巧みに、そして本当に魅力的に教えてくれる。山根 一真が招く日本のトップ技術者達は、このコーナー(「メタルカラーの時代」はもともと週刊ポストの連載コラムである)に招かれることを満を持して待ちかまえているようで、嬉々として自分たちの発明、発見を語ってくれるのである。私の仕事は医学・生物学であるが、そんな私が何故このシリーズを読みたくなるなるのであろうか?分野を越えた技術革新に新鮮な驚きを覚えることもあるのだがが、それよりもなによりもそこに登場する日本の技術者たちの真摯な情熱が、今の日本の底力を実感させてくれるからなのである。こんな人たちがいる日本を誇りにすら思うのである。表面的には不況で閉塞感すらただよう今の日本ではあるが、この本を読むと元気が出るのである。このシリーズが続く限り、すなわちこのようなメタルカラーが次々と出現する日本の将来には希望がある。素晴らしき日本のメタルカラー!