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7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
勇気を持って楽しむ ,
By スプラリッシュ (東京都江戸川区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: メタモルフォーゼ (手塚治虫漫画全集 (88)) (コミック)
恐ろしげな表紙のままに、第1話「ザムザ復活」から圧倒されてしまう。追い詰められ、虫に改造された主人公の復讐。 納得できる結末ではあるが、その生々しい描写に嫌悪感をおぼえた。 しかし、やはり、生命の尊厳を描く手塚治虫の本質と安心感は健在です。 第2話では、思春期の少年が微笑ましく描かれ、表紙の恐怖感など忘れてしまう。 子供たちは感受性を豊かにし、大人は込められた社会問題、歴史問題に気付く。 書きたいものが多すぎて、時間が無いという。 身近なものから世界の古典まで、あらゆる創作の種を貪欲に吸収、昇華させる。 締め切りに追われても、まったく破綻しない筆力。 漫画の神様にはまだまだアイディアが残されていたことを実感できる怪作。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文字通り肉体的な意味から精神的な変化まで"変身”7編,
By さざなみ考太郎 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: メタモルフォーゼ (手塚治虫漫画全集 (88)) (コミック)
表紙にもなっている「ザムザ復活」は勘の良い人なら分かるようにカフカの「変身」を手塚治虫流に翻案し、物語に組み込んだ作品。人間失格者(反社会的な行動をとった者)の大脳を切除し、サイボーグ手術での改造、とドクター・モローの島とも通じるような話が展開します。 主人公ザムザは芋虫に改造されるも自分が何者か思い出し、復讐を果たしますが、二度と戻れない、博士が死んだからといって改造がなくなるとは言い切れない暗さの残る作品です。 個人的に、世界が滅びた時、神は人間を見捨て、“あの人達”のほうが実は親身になってくれるのでは?と相当皮肉ったオチの「すべていつわりの家」、のどかな鳥達の物語と思いきや、“広場”の正体が分かると恐ろしくなる「聖なる広場の物語」がお勧めです。 その他、若者二人のみずみずしい成長を描いた「べんけいと牛若」、陸軍大将の知られざる交流と最後を描いた「大将軍森へ行く」、狼男を退治したにも関わらず被害が頻発する「ウォビット」、佐渡おけさの由来を虚実織り交ぜて描いた「おけさのひょうろく」を収録。 「ウォビット」では人狼とロックが絡んでいて、多分、手塚ファンは「ヴァンパイア」を思い出します。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
手塚マンガのキーワード。,
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レビュー対象商品: メタモルフォーゼ (手塚治虫漫画全集 (88)) (コミック)
『メタモルフォーゼ』は、生物学用語で、毛虫が蛹になって蝶になったりする変容あるいは変身を意味しています。手塚先生は、オサムシからペンネームを借用するほど昆虫採集に少年時代夢中になったということですが、 メタモルフォーゼの不思議さから逃れられなかったのではないかと思います。 生物は、変容するものだという不思議さ、神秘さ。 人間も変容します。赤ん坊は、お転婆になり、やがて美しい恋する乙女に。 これが生きているということなのだと、手塚先生は感じたのではないでしょうか。 アニメーションへのこだわりも、紙に描いた絵が動き出す。つまり命が宿ります。 『メタモルフォーゼ』は短編7作が納められていますが、あとがきに書かれていますように、物凄い忙しさに中断してしまったとあります。 しかし、殺人的スケジュールの中から搾り出されたこの7編は描こうとされたエッセンスがさらに凝縮されているのではないか、と感じています。 少なくとも、アイデアが尋常ではないように思います。 是非ともこの作品はお見逃しなく。
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