今回のシーナさんの旅はワイワイドカドカと仲間で旅を楽しむというものではなく、ひたすらにアジアの大河、メコンの生きた足跡を追い続けるというものです。
こういった辺境を渡り歩く旅はシーナさんの持ち味が生かされています。
読んでいるうちに、自然が醸し出す壮大なパノラマと共に雄大なロマンの中に立っているように思えてきます。
漁をしている人、養殖をしている人、魚を加工処理している人、酒を醸造している人、物売りをしている人、子供たちの屈託ない笑顔と。
苛酷な環境の中で人々の暮らしは厳しいけれど、いずれも豊かなメコンの恵みを受けて暮らす人々を中心によく描写してあります。
そういったシーナさんが肌に感じたものに加えて、アジアンテイストに舌鼓を打ち、雄大な自然にぶつかって野趣あふれる旅が展開していきます。
メコンと共に時間に捕らわれないゆったりした人々の暮らしの中に豊穣の幸せを大いに感じました。