コアでノイジーで攻撃的だった前作「アンチクライスト・スーパースター」から一転、美しく、整合感のあるサウンドを構築した全米No.1アルバム。
男と女、機械と人間。相反する物を融合したようなニュー・キャラクター「メカニカル・アニマル」は、人間の心を持ってしまった哀しい機械生物だ。近未来的なジャケットから想像する通りのサウンドだ。メカをテーマにしているため独特の整合感があり、前作と比べると音が綺麗。「アンチクライスト〜」が生理的にダメだった人でも、この作品なら大丈夫だろう。ヴォーカルは依然ノイズ混じりだが、メロディーの描写力が高く、キャッチーですらある。
「いかにアグレッシヴであるかとか、ノイジーであるかということより、ダイナミズムや美しいサウンドに比重をかけた。」というマンソンの言葉からも分かるように、決してショックを与えるだけのキワモノではない。その裏にある確かな質の高さがマンソンの身上だ。
大ヒット曲「Rock Is Dead」の縦ノリもイケてるし、アンドロイドの悲哀を表現した「The Speed Of Pain」もイイ。疾走するインダストリアル曲「Posthuman」や、薬物の誘惑に墜ちていく「I Don't Like The Drugs (But The Drugs Like Me)」にはコアな部分もちゃんとある。地球最後の日に愛の誓いを交わす「The Last Day On Earth」などストーリー仕立ての曲も。