カオス雑誌「チャンピオンRedいちご」で異彩を放つ女装メイドマンガです。
生活苦で女装メイド修行する主人公が、登場人物の狂った論理に振り回され、最後は男として、女装男性としての意地で切り抜ける話…ちょっとちがうか。
まず、この作品の女学院の女生徒と主人公のコミュニケーションギャップが笑えます。周囲の女生徒は、当然、主人公のことを女性と思って話を振るのですが、女装メイドの主人公にはそれがとんでもないピンチを招くような話になります。また逆に、主人公が追いつめられて放つ反撃の言葉が、周囲には違った意味に受け取られます。異なる認識の元、異なる意味で使った言葉のキャッチボールなのですが、奇妙にコミュニケーションが通じて話が進みます。まるで宇宙人と地球人の会話のようです。
また、主人公の女装という秘密は、メイド女学園においては、逃れられない、そして周囲には絶対理解されない原罪のような存在です。そこで、主人公の「ご主人様」候補の宇垣まとめがしばしばキリストの様な迫力で主人公の女装という罪を許します(勿論それとは知らないで)。クリスチャンが見たら激怒しそうなパロディ描写ですが、奇妙にハマってます。というか最高です!!
あと、登場人物名が日本海軍提督をもじった名前なのもおかしいですね。名前が男女紛らわしい井上成美を女装主人公に持ってきたのもツボでした。政治家の近衛も教師役で出ているので、重光葵も女装教師で登場したりするかな?
…なんというか、この狂ったテンションのマンガの面白さは、言葉では説明しづらいですね。万人ウケはしないと思いますが、一読の価値はある怪作だと思います。