’73年発表、へヴィーでハードな傑作です。
CD2枚組み、ライブ録音とスタジオ録音で構成されていますが、ライブ録音は音がとてもクリアで演奏も収録を意識してなのか、とても丁寧です。ミックス時にギターなどをかぶせて楽曲の完成度を高くしているのでライブ録音に聞こえず、スタジオ録音の楽曲との違和感はありません。
1曲目ライブ収録曲から彼ら流のへヴィーな音空間が展開されます。地響きがするような低音を強調したベースのリフを核に、アームを多用して神秘的なフレーズを奏でるギター、シンプルで重いドラム、音をひとつづつ拾うように唄う端正なボーカル、空間の広がりを感じさせるキーボードが渾然一体となって聞き手に迫ってきます。
2曲目もライブ収録ですが、とてもよくまとまったハードロックとなっています。彼らの代表曲で、完成度の高い楽曲です。
3曲目はゆったりとリラックスしたフォークロック、4曲目はスタジオ収録で完成度の高いよくまとまったハードロックですが、最大の聞き物は5曲目ライブ収録「Shadows of Lost Days」でしょう。
ブルース臭の強いへヴィーな楽曲ですが、石間秀樹のギターが卓越したテクニックで説得力のある泣けるフレーズを連発しています。後半、ド迫力でシャウトするボーカルとともに盛り上がりが最高潮に達し、楽曲が終了します。
6曲目は単純なコード進行のなかで彼らのユニークで確かな作曲センスとジョー山中の歌唱力が堪能できるゆったりとした楽曲です。
CD2枚目はライブ収録で彼らのユニークでどろどろとした怪しげな音世界をこれでもかというほど味わえます。
日本ではまだロックバンドが商業的に成立できない時代に、イギリスやアメリカのハードロックとは違う質感を持った良質なハードロック作りに真摯に取り組んだ日本人バンドの誇り高いアルバムだと思います。