初めに。シーズン2をまだご覧になっていない方は、読まないでください、楽しみが失せますから。
誰しも「ミレニアム」シーズン2をリアルタイムで見た時には、“ああ、これで終わってしまったんだ・・”との思いしかなかっただろう。 僕もそうであり、あまりに衝撃的なエンディングの反動で、シーズン3の“存在そのもの”が最初から受け入れられなかった。 おまけに、最終話が尻切れトンボの印象しかなく、“シリーズ3トンデモ感”はより強まった。初めて見たときには。
しかし、3部作を買って初めから見直すうちに、あれだけ拒んでいたエンディングも受け入れられる気持ちに変わり、 何よりもシーズン1のように個別の作品の質が極めて高いことに改めて気付き、シーズン3は最高の評価に値すると思うようになった。 特に印象深い作品は、「リトルフット」「かりそめの時」「雪の調べ」あたりだが、どれも甲乙つけ難い。
名相棒となるエマ・ホリス、人間味のあるマクラーレン副長官、上昇志向が強いが憎めないボールドウィン(後に「Re-Genesis」出演のピーター・アウターブリッジが演じている)らの新たな登場人物達も、ドラマ性を高めることへ大きく貢献している。
メイキングは必見。製作陣の中では、3シーズンで計25エピソードを監督したトーマス・J・ライト、 シーズン1で脚本・共同政策に関わり復帰したチップ・ヨハンセンの語り口にはシリーズへの愛着が滲み出ており、 フランク役のランス・ヘンリクセンは、製作に関わる紆余曲折に役者として自身振り回されたはずの本作品を、心から誇りに思っていることが伝わってくる。
そして「X-ファイル」シーズン7のエピソード「ミレニアム」も収録。未見の方は、ぜひお楽しみに。
テレビという様々な制約のある環境下で作られたにも関わらず、驚くほどカルトで時代を超えた傑作だ。