主人公フランクは、優秀なFBI捜査官であったが訳あって退職、妻と娘とともにシアトルに移り、幸せの象徴のような黄色い家に居を構える。そして、FBI退職者らが組織する犯罪捜査コンサルタント「ミレニアム」と連携しながら、様々な驚くべき犯罪・事件を地元警察と解決していく。
扱うマテリアルは極めて非日常的だが、家族をストーリーの軸に据えたことで”生活感”が醸し出され、観る者に“危機は身近にある”と感じさせることに成功している。特にこのシーズン1、ソーシャルワーカーの仕事を持ち、そのことがストーリーにも絡んでくる妻キャサリンの役割、存在はとても大きい。
「ミレニアム」は千年記とそれにまつわる終末論をベースにしている。結局、世紀の変わり目に懸念された“終末”はなかったが、”誰にでも起きうる受難”は常に存在するとこの物語から感じる。それに対処する心の拠り所が「家族」や「親友」だと思う。 しかし、特異な才能を持つフランクにも、不気味な影がこの2つの大切なものに忍び寄っていく。
ランス・ヘンリクセン始めとするキャストの演技はとにかく素晴らしく、何度観ても僕には新たな発見がある。そして、「X-ファイル」と同時進行で全く異なる2つの傑作を製作していったクリス・カーターのエネルギーは、たいしたものだったと改めて思う。