皆さんが知っての通りダブルファンタジーセッションの合間に一発録りでデモ録音されたJohn lennon Naked、、、旧CDではジョンの曲の録音レンジが狭く、いかにも未完成のデモトラック集といったチープな音作りで、ジョンの死後に録音された洋子の曲との音質の差が激しく、アルバムとしての統一感に欠けるモノでしたが、今回のリマスターにより劇的に音が向上し洋子の曲との音質が揃い、やっとトータルアルバムとして完成しました。1曲目のIm stepping outの心踊る躍動感、リマスターの威力により全ての曲が飛び跳ねています。やはり最大の聞き処はGrow old with me カセットテープで自宅にて録音された曲ですが、旧CDではモノラルのオリジナルテープ全体に少しエコーをかけ、タンバリンの音の部分にのみさらに強烈なエコーをかけ、その残響音のみ右チャンネルにふりわけるといった強引な疑似ステレオ。エンディングではテープノイズを消すために急速にフェードアウトしています。本盤収録の曲はリマスターでは無く唯一オリジナルカセットを使用してリミックスされています。不必要なエコーを止めてジョンの自宅での自然なエコーが再現され、オリジナル通りモノラルで収録されています。そして問題の最後の部分がこちらのミックスではエンディング終了後にボコッと音飛びのようなノイズで終わりますが、この雑音こそが大事な貴重な音なのです。(洋子の指示で意図的収録)ジョンレノンが自宅の居間のピアノでGrow old with meを弾き終りOKさぁ寝ようと思いカセットテープレコーダーのスイッチをジョンがオフにした時に収録されたジョンレノンによって最後に作り出された貴重な音、つまり、洋子流の芸術、ハプニングアートです。ジョンにより作り出されたボコッというスイッチオフノイズを雑音と感じるか、スイッチオフの瞬間のジョンの姿を頭に思い浮かべ、このノイズをアートとして受けとめるかは、あなたの自由です。おそらく洋子がかかわったハプニングアートの中で、私はこれが一番好きです。