美男美女によるベストカップルの見た目にも非常に美しい映像。
ザハロワはいつもどおりテクニックは抜群、どこまでも高くあがる足、つま先までいきとどいた丁寧な美しいステップ等、彼女ならではのエレガントな踊りは健在ではありますが、どうしても”村娘のジゼル”には見えません。一幕は”村に住んでるただの娘”なはずが、ボッレ演じる貴族のアルブレヒトとどう見ても同格な身分に見えてしまう。”恥じらいやためらい”みたいな恋に焦がれたそれとは違う、あくまできちんとしたお姫様なのだ。そして二幕はそのままザハロワ彼女自身が出てきたという感じ。
フェリやヴィシニョーワが演じるような一幕でのなんとも言えぬ身振り手振りのかわいいジゼル、そして二幕は打って変わって死んでしまったんだと思わせる妖精になったジゼルのその神秘性な動き、そこに”感動”があるのですが、ザハロワの場合は感動というまでには至りませんでした。テクニックや技術面に固執しすぎている感じがとれて(無論その点においては他の誰よりも優れていたと思いましたが)、ジゼルを”演じている”というよりはジゼルを正確に完璧に、むしろ”ザハロワが踊っている”というふうにしか見受けられないせいで物語としての感動に至らなかったのが残念な点でありました。
でもやはり究極の美男美女による息の合った”踊りがとても美しい”点ではもちろんおススメではあるジゼルであり、ボッレの力強い目を見張るソロは見て損はありません☆