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ミャンマーという国への旅
 
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ミャンマーという国への旅 [単行本]

エマ ラーキン , 大石 健太郎
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

イギリスの作家ジョージ・オーウェルは、1920年代、若き日の5年間を、警察官として植民地ビルマで勤務している。80年後、オーウェルの足跡を追って、ひとりの女性ジャーナリストがビルマへと旅立った。待っていたのは、オーウェルの小説『一九八四年』さながらの、全体主義が社会を覆う悪夢が現実化した世界だった。『一九八四年』はビルマの未来を暗示していたとして、オーウェルはかの地で「予言者」とよばれているのだ。思想統制・密告・投獄・検閲が日常化し、人びとが圧政の恐怖にあえぐ、知られざるビルマの現在に迫るノンフィクション。

内容(「MARC」データベースより)

オーウェルの作品を手がかりに、米国人ジャーナリストがミャンマー深部へと旅をした。ビルマはなぜ、世界の最貧国にして最長の軍事政権が支配する国になってしまったのか? 知られざるミャンマーの実像に迫る。

登録情報

  • 単行本: 361ページ
  • 出版社: 晶文社 (2005/8/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4794966768
  • ISBN-13: 978-4794966766
  • 発売日: 2005/8/1
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.4 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By natsuki
形式:単行本
ビルマに行った観光客は言う、

「聞いていたのと全然違うよ、皆、普通に暮らしてるし、

街は人も多くて賑やかで、軍事政権も案外受け入れられているみたい」

著者はビルマ駐在時代のジョージ・オーウェルの足跡をたどりながら、

それが全くの間違いであることをはっきりと述べている。

軍事政権と麻薬組織(供給量世界第2位)によるすべての冨の搾取と権力の私物化、

隅々までに張り巡らされた民間人同士の相互監視と密告、その後の拷問。

徹底的な言論統制、軍が下す少数民族虐殺命令、一般人の強制徴用。

21世紀の現代に7歳の子供を道路工事に強制徴用する国がいったい何カ国あるというのか。

恐怖政治の極限が繰り広げられている状況は、まさにオーウェルの「1984」の世界である。

しかし、現在の国際社会ははビルマの存在を見ないようにしているのではないか。

50年もの長い間続いている圧政とそれに苦しむ人々を忘れ、

目先の利益から裏で軍事政権と手を結んでいるのはないか。

自分達さえ良ければ他人などどうなってもいいと思っているのではないか。

目の前に厳しい質問を突きつけてくる作品となっている。

ビルマに行ったことのある人、これから行く人ともに必読と言えるであろう。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 左党犬 トップ500レビュアー
形式:単行本
 原題は『Finding George Orwell in Burma』、直訳すれば『ジョージ・オーウェルをビルマに探して』とでもなろうか。本書のテーマは、英国の作家オーウェルとビルマ(=ミャンマー)の2つである。なぜ作家とビルマの二つが結びつくのか?オーウェルについて知っている人には当たり前だろうが、オーウェルはパブリックスクール卒業後、大学には進学せずに当時大英帝国の植民地であったビルマに渡り警察官になったのである。5年間の勤務後、彼は英国に戻り、『ビルマの日々』という小説でもって作家デビューをする。この事実を知ってから本書を読めば、興味は倍増するだろう。
 読者は、著者と一緒にオーウェルを探す旅を最後まで追体験することになる。オーウェルがビルマに滞在していた1920年代と、米国の女性ジャーナリストが旅する現在のミャンマーが、同じ場所を巡って、時代をこえて交錯する。現地の人たちとの交流と対話をつうじて、ビルマ近現代史が浮かび上がってくる。
 オーウェルは1940年代に発表した代表作である『動物農場』『1984年』といった作品の中で、執筆当時のスターリン統治下のソ連を念頭において全体主義社会の恐怖を描いているが、本書を最後まで通して読めば、作中に初紹介された、ビルマ人のジョークの意味がよくわかってくるはずだ。「オーウェルはビルマについて一冊の小説を書いたが、実は三部作だ。すなわち、『ビルマの日々』『動物農場』『1984年』だ」、と。ソ連は崩壊したが、決して全体主義社会が地上から消え去ったわけではないのだ。
 軍事政権下のミャンマー(=ビルマ)がいかなる状況にあるか、読者は事実について著者とともに一つ一つ知っていくことになるだろう。オーウェルについて知っていればなおさらのこと、知らなくても、特にミャンマーとビルマがストレートに結びつかない若い人たちに読んで欲しい作品である。一日も早く軍事政権の支配が終わることを願いつつ。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 昭和弐拾八號 トップ500レビュアー
形式:単行本
昨年9月、ビルマ(私は独裁政権が変えたミャンマーなる名称は使わない)でジャーナリスト長井健司氏が射殺された事件を忘れた人はいないと思うが、事件当時、私は長井氏は偶々、その場の目立つ動きが治安部隊の目にとまり襲撃されたのではないかと推測していた。しかし、その後の報道を追跡すると、どうやら最初からマークされていた節がある。

そこで、私は2006年11月に取り寄せたまま、余りに重いテーマなので読みかねていた本書が枕元に積んであるのを思い出し、漸く通読した(余談になるが、偶々、数ヶ月前に別の理由で「1984年」も読んでいた。読書にも熟成期間が必要なのである)そして結論したのは、気に食わない外国人ジャーナリスト暗殺説も十分ありうるということだ。

本書の底本がジョージ・オーウェルの最有名な「1984年」であることは、他の評者が詳しく書いてくれているので省略するが、近年、我が国でも米国からの内政干渉といえる年次改革要望書による、グローバルスタンダード、成果主義、個人情報保護などの美名の下、物言えば唇寒しのビルマ的状況が急速確実にビジネスの現場でも進行してきている。そして悪名高いビルマ軍事政権の後ろ盾は反日を国是とする隣の大国である。色々な意味で、対岸の火事ではないのだ。

本書を読む前に、底本の「1984年」(4150400083)を読んでいないと意味不明になるのは当然として 、もう一つ「大東亜会議の真実 」(深田祐介著4569634958) もお薦めする。英領インドの一部としてのビルマを巡る当時の日本の立場について、米国人である著者の視点は、飽くまで連合軍側のものでしかないからだ。 もう一つおまけに東独の秘密警察シュタージを暴いた良書がいくつか出ている。併せて読むと、著者が取材旅行で感じた恐怖感がリアルになる。
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