何不自由なく暮らしていた一国の王子が、謀略により父や家臣は地下牢に捕らわれ、
自分は道化師見習いにされてしまう。
はじめての空腹や屈辱、虐待により、自分を見失いそうになる王子は、
”師匠”である『道化師ミムス』から生きるためのすべを学んでいく。
魔法や妖精など一切出てこないので、全て、自分の力で切り抜けていかなくてはならない。
失敗をしたときは、一日一食の食事を抜かれたり、ムチで打たれるなどわが身を持って罰せられ、
くじけそうになる主人公に共感したり、あきらめるな!と励ましたり、また、自分なら戦い続けられるか?と
自問しながら読むことができる。
子供たちにとって、魔法が出てこない『リアルなファンタジー』になっていると思う。
主人公からミムスに贈られる感謝の気持ちは、この物語を締めくくるに相応しい物だと納得するだろう。