シリーズの4作目となり,本巻と次巻を併せての前後編ものという構成になっています.
宇宙船における税金の仕組みなど,相変わらず作り込まれた世界観に関心をしていると,
その税金絡みのトラブルから物語が動き出すという展開でスムーズに入り込んでいけます.
ただ気になったのは主人公の通う学園が中心に進み,宇宙海賊のパートがほとんど無い事.
周りも学園の仲間たちばかりで,宇宙海賊たちは学生たちの援護として僅かに出てくる程度.
これはこれで悪くはないのですが,シリーズタイトルを考えると少しばかり物足りなさがあり,
また,その仲間(学生)たちの能力がちょっと抜けていていささか面白みにも掛けてしまいます.
とはいえ,終盤の目まぐるしく入れ替わる戦況はスピード感があって引きつけられましたし,
お約束にもなってきたおてんばお姫様の言動など,楽しみどころもちゃんと用意されています.
ちなみに気になる後編,次巻のサブタイトルは仮ながらも『白銀の救命船』になるとの事で,
本作の『黒』に対しての『白』,『難破船』に対しての『救命船』というのが興味深いところ.
この次も学園がメインになりそうですが,ラストの『引き』は次巻への期待が膨らみ楽しみです.