前置きの全くない場面からの始まりは,唐突でいささか戸惑いを抱かせられたものの,
あれこれ思い出したり考えたりと,それが却って物語への関心を引いてよかったですし,
人物や舞台を絞り込んでの展開は,スムーズで話の流れも掴みやすかったように感じます.
反面,7巻と結構な数字を重ねている割には,未だに物語の方向のようなものが見えず,
かといって,大きな敵であったり隠された謎など,期待を煽る存在もほとんどないため,
良くも悪くも『女子高生宇宙海賊たちの日常』で,目新しさに欠けてきているのは否めず,
ヒロインよりも手前でカバーを飾る少女も,『使われ方』がだいぶマンネリ化している印象.
その丁寧な世界設定は魅力的で,重要そうな人物も少しずつ顔を見せ始めていることですし,
そろそろ大きな転換と言いますか,続きへの楽しみが膨らむ『何か』があってもいいのでは….
なお,あとがきは『アニメ化を見守る原作者日記』とのサブタイトル(?)が付けられ,
2012年に放映開始のアニメ作品に向けた,ちょっとした裏話があれこれと綴られています.