科学絵本の一冊。フリズル先生のクラスは昆虫の勉強をしているのですが、ハチ屋さんがミツバチの巣を見せてくれるというので、スクールバスで出かけます。と、バスはどんどん小さくなり、先生も生徒もハチになって巣箱を巡る、という設定。
擬人化ならぬ擬虫化はよくある手ですが、科学絵本のツボは、細かな事実をどう興味深く描けるかにあるとすれば、この絵本はいいファイトをしています。はたらきバチが、花の在処を他のハチにどう伝えるかや、巣の作り方など、ていねいに解りやすく伝えています。ハチミツが、花の蜜だけでできているのじゃなくて、ハチの分泌物を混ぜられ、羽で水分を飛ばすことによって濃く、あの独自の味にある、とか、人間の子どもは1才までハチミツを食べてはいけないとか、知らなかったこともいっぱい。
そして、最後に、擬虫化し一日で生徒が体験したことは、本当は何日もかかるし、子どもはハチにはなれないと、擬虫化そのものを笑い飛ばす余裕もいい。それが一層情報への信頼度を増しています。