デビュー作『ビバリーヒルズ・コップ』で、軽快でキレ味のいいアクション演出
を披露した、マーティン・ブレストによるロード・ムービーの快作。
ブレストのリズミカルで軽快な演出は本作でも遺憾なく発揮されている。カット
の切替毎にギャグを盛り込むあたりの遊び心に溢れた洒脱さもさすがだが、と同
時に、デ・ニーロとグローディンの静かな友情、 デ・ニーロと娘との交流、など
しんみりと情感溢れる演出も挟み込むなど、コミカルとペーソスの匙加減が絶妙。
アクション・シーンも例によって、キレ味十分だ。
デ・ニーロの哀愁漂う、しがないバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)が実にいい。オー
バー・アクトになりがちなデ・ニーロが、抑えて、寡黙に演じているのが好感が持
てる。デ・ニーロの「演技臭」が鼻につくという人でも、すんなり入っていけるだろ
う。グローディンの罪悪感のないトボケた犯人もいい味。彼らの掛け合いは、漫
才を観ているような楽しさである。このあたりは、「バディ」ものの伝統があるハリ
ウッドならでは。
ちょっと安っぽい感じもする(もちろん意図してのことだろうが)ダニー・エルフマン
の軽快な音楽も耳に心地よく響く。
ひとつ残念な点があるとしたら、DVD黎明期のものということで、未だに画角が、4:3
レターボックスである点。星4つはそんな理由によるものだ。ワイドTVが主流になり
つつある昨今、スクイーズでの再発売を期待したいが、リマスターのコストを考える
と、Blu-rayまで持ち越しということだろうか…。