ロバート・デ・ニーロ、ジェレミー・アイアンズ競演となれば、タダの映画で終わるハズがない。
演技対決などと言う月並みな表現を越え、宗教を隔てて対峙した二人の人間の生きざまを
二人が渾身かつ壮絶に演じ切った。
南米におけるキリスト教の布教を進めるイエズス会の神父たち、その熱心な活動に
国王たちはイエズス会の勢力拡大を懸念し始め、、、。
以下、ネタバレあり。
恋人を巡り、決闘で実弟を殺してしまった奴隷商人のメンドーサ(デ・ニーロ)は、
ガブリエル神父(アイアンズ)神父の説得で命がけの贖罪を始める。
自らに十字架を課すように、甲冑を入れた重い袋を背負い崖をよじ登り、
ミッション(教区)に辿り着くと彼が奴隷として狩ってきた先住民たちの前に身を晒す。
憎しみを露わにしながらも彼を赦す先住民の人々、彼の泣き笑い、、、。
心を揺さぶられる前半のクライマックスだ。
そして後半、迫りくる国軍、宗教の壁を隔て異なる行動をとる二人だったが
先住民を守ろうとする思いは同じだった。
自分の行動を祝福してくれと神父に迫るメンドーサ、口ではそれを拒みながらも
自分のつけていたロザリオを外し、メンドーサに与える神父、、、。
しかしメンドーサに率いられた一部先住民たちの必死の抵抗も、
国軍の圧倒的な兵力の前にはなすすべもなかった。
そして、十字架を掲げる無抵抗の神父や先住民たちをも銃弾の嵐が襲う、、、。
底知れぬ熱帯雲霧の密林、「緑のパラダイス」の神秘的な光景とともに
E・モリコーネの音楽の美しさも評判を呼んだ。
ズッシリと見ごたえのある「一本」だ。