今度の舞台は共和国。
米国がモデルと思しき大国です。
基本的に政治家は古狸で、それぞれに正義を持ち、
事件の裏に裏があり、その裏にまた裏がある、という構成。
道中のドタバタも相変わらずですね。
しかし、相変わらずアンバランスです。
ずいぶん語り合う割に、やってる事は人格破綻者のそれで、
陰謀をめぐらす割に隙だらけの穴だらけで、ご都合主義が行き過ぎ、
本来よほど骨太でなければまともに描けるわけがない政治を、
恐ろしく脆い骨格で描いてます。
今回出てきた大統領や国防長官もそうですが、
こんな子供だましの奇手奇策を弄する者がトップにつける時点で、
そんな国家は終わってます。
それで万事上手くいってめでたしめでたしってあなた、
どれだけチョロい世界でしょうか。
チョロいならチョロいで構いませんが、
どうしようもなく甘甘路線のくせに、下手にシリアス路線も維持しようとするから、
これほどバランスが崩れるんです。
しかも、戦争や国家的陰謀を、発生から解決まで薄めの一冊で片付けるし。
私はこの作品に関してはどうしても点が辛くなるのですが、
この異様なアンバランスさはどうにかならないんでしょうか。