B級モンスターものの傘を被ってますが
あくまでも物語の中心核は人間心理であり、そこにシフトできたひとにとっては満足のいく映画となったと思います。
まず極限状況の中、見えない何かに怯え、恐慌をきたしていく人々の姿がリアルに描かれててイイです。
そこでは必ずしも力の強い者に影響されるとは限らず、ヒトの恐怖心、不安感を煽る狂信的女性宗教家が観念でヒトを支配していく場面。
そのミセス・カーモディを演じるのは、オスカー女優マーシャ・ゲイ・ハーデン。
その鬼気迫る怪演は必見だが、彼女の存在で店内に派閥が発生し、この映画の最大モチーフである、<価値観破壊>が行われていく。
本当に怖いのは何かを考えさせる
戦慄の展開〜
そして、散々宣伝文句として煽られたたラスト15分である。
問題は、ほとんどの視聴者が主人公とその一派に感情移入していくこと。当然である、それこそがこの映画のしかけなのだから。
自分なども当然そうで、彼のやることが「正しい」のだと思っていたし、応援していた。
そういうヒトたちにこそ用意されたのが、この衝撃のラスト!
知らずの内、
植え付けられた価値観と云う物が如何に恐ろしい物か…。
無自覚な“驕り”をいやが上にも痛感する恐怖の一本である。
賛否両論あるのは当然。
人間は誰しも「それ」を成しうる、成しえてしまう存在なのだ。
そういう人間の「業」を認めたくない、それが生理的嫌悪を催したり
多くの批判にも繋がるのかもしれないが
人間の本質を突いてるのは間違いないと思う。
さすが、ダラボン監督っすね。