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ミステリーの人間学―英国古典探偵小説を読む (岩波新書)
 
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ミステリーの人間学―英国古典探偵小説を読む (岩波新書) [新書]

廣野 由美子
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 819 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

読者を謎解きに導く巧みなプロット。犯罪にいたる人間心理への緻密な洞察。一九世紀前半ごろ誕生した探偵小説は、文学に共通する「人間を描く」というテーマに鋭く迫る試みでもある。ディケンズ、コリンズ、ドイル、チェスタトン、クリスティーなどの、代表的な英国ミステリー作品を取り上げ、探偵小説の系譜、作品の魅力などを読み解く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

廣野 由美子
1958年大阪府に生まれる。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専攻は英文学、イギリス小説。著書に『十九世紀イギリス小説の技法』(福原賞受賞/英宝社、1996年)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 242ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2009/5/20)
  • ISBN-10: 400431187X
  • ISBN-13: 978-4004311874
  • 発売日: 2009/5/20
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mozartfan トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 著者が京都大学総合人間学部で行った「ミステリー研究」という講義を発展させて新書にまとめたもの。ミステリー(探偵小説)は人間学でもあるという観点から探偵小説を書いた英国の作家を各章で取り上げています。ジェイン・オースティン研究者でもある著者が取り上げた作家は、ディケンズ、コリンズ、ドイル、チェスタトン、クリスティー。黎明期のポーやガボリオにも触れています。人間学としての小説を論じるという観点から、作品の真相にふれています。そのお蔭で作品の構造や作者の意図について具体的に論じることが可能になっています。ネタばらしをしないという制約があって、ミステリーの犯罪の罪と罰、登場人物の人間性の悪や闇を分析する論考は、あまり目にしていなかったので、新鮮でした。ディケンズ、チェスタトン、クリスティーの章を特に興味深く読みました。「ブラウン神父」や「マープルもの」に対する愛着が感じられました。
 終章で、クリスティー以後の「人間学」の系譜のミステリー作家に少しずつふれています。デュ・モーリア、レンデル、デクスター、P.D.ジェイムズ、バーナード、ヒル、ウィングフィールドです。欲をいえば、ジョイス・ポーター、ピーター・ラヴゼイ、ディック・フランシスも加えて欲しかった。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 「人間性の探究」という通奏低音が、英国ミステリーの核として響き、深い所まで浸透していることを論じた一冊。チャールズ・ディケンズ、ウィルキー・コリンズ、アーサー・コナン・ドイル、G・K・チェスタトン、アガサ・クリスティーの作品を取り上げながら、伝統的な英国探偵小説の底流をなしているのが「人間性の探究」にある、ということを見ていくのですね。
 作品に占めるウエイトの違いはあるにせよ、この五人の作家が描きたかったテーマ、最重要の関心事として、人間の心の秘密にスポットライトを当て、その謎を探ろうとする「人間性の探究」があったこと。そのことが、個々の作品への丁寧な検証によって、分かりやすく文章化されていたところ。「なるほど」という説得力があったところ。そこに好感を持ちました。

 <探偵はあたかも不死身であるかのごとく、あらゆる危険を脱することができる。というよりも、そういう設定にしなければ、そもそも話が成り立たないのだ。>(p.13)、<ポーの探偵小説の特色は、人間をまったく非感傷的に扱っているということである。>(p.24)、<英国ミステリーの「人間学」への第一歩は、人間の心の謎に焦点を当てたディケンズによって、踏み出されたのである。>(p.72)といった的確な考察のなかでも、アガサ・クリスティーの十一日間の失踪事件に著者が思いを致す次の件りが、特に印象に残ります。
 <(前略)クリスティー自身が心に深い傷を負ったことにより、人間性への洞察が深化したこと、それが以後の彼女の作品にも反映しているということである。独創的なトリックの創出が続けられる一方で、クリスティーの探偵小説はさまざまな人間の側面を描きつつ広がり深まっていった。>(p.175)

 本書ではまた、著者の論旨をより明確にするために、探偵小説のネタをばらしているものがあります。エドガー・アラン・ポー、ディケンズ、コリンズ、コナン・ドイル、チェスタトン、クリスティー、各作家の代表的なミステリー作品のネタがばらしてありますので、未読の方は注意が必要でしょう。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
『批評理論入門』など、斬新な手法と鋭い切り口で文学の本質に迫ってきた英文学者のミステリー論が出た。「探偵小説とは、人間の弱点や人間性の暗部を探究するうえで、格好のジャンルのひとつ」であるという新しい観点から、英国ミステリー小説の系譜をたどりつつ、古典的な作品を論じている。そこから浮かび上がってくるのは、犯罪者の心の闇や、人間相互の認識のずれ、人間の盲点など。
とりわけ、アガサ・クリスティーの章が面白かった。これほどクリスティーに寄り添った深い洞察は、見たことがない。最後に「ミス・マープルが○○○○○○に似ている」という指摘をして、英国小説の伝統に結び付けたところは見事である。
とにかく、読んでいて楽しかった。しかも、単なるミステリー案内ではなく、立派な文学論になっていた。
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ミステリにとって英国は居心地が悪いようだよ
... 続きを読む
投稿日: 7か月前 投稿者: 純丘曜彰 教授博士
新鮮なミステリー論
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投稿日: 2010/5/26 投稿者: 閃閃
上質な英国ミステリー案内
本書は、「人間学」をキー概念として、英国ミステリー小説を読み解こうという本です。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/21 投稿者: カロン
イギリス古典ミステリーから読み解く「人間」
英文学を専攻とする著者が、イギリスの古典ミステリーをテキストとして
そこにあらわれる「人間性」を軸に、文学として読み解いた本。... 続きを読む
投稿日: 2009/6/22 投稿者: 九月
「人間学」の追及
「探偵小説」が文学作品足りうるか?と言う古くて新しい問題から初めて、その中でも「人間学」(人間心理の謎)の追及と言う共通点を持つ英国の古典と言われる「探偵小説」を... 続きを読む
投稿日: 2009/6/13 投稿者: ringmoo
ミステリーを、あえてアカデミックに☆
本書は英文学を専門とし、京都大学教授である著者が

学者によって論じられることがほとんどないミステリーについて... 続きを読む
投稿日: 2009/6/12 投稿者: ☆juri+cari☆
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