超重量級の大傑作。暗い話だが、主要登場人物である幼馴染の男性3人はイーストウッド監督がよく使う言葉「試練」と戦う人たちばかりである。幼い時の体験に刳り占め続けられ、周囲からの疎外感を味わい、心の傷がうずくデイヴ。娘のために真人間になろうとし、その娘が殺され、嘆き苦しみ、復讐の暗い衝動に突き動かされるジミー。妻と別居生活をしている刑事のショーン。これらを演じる俳優がまさに適役で、台詞の行間、つまり内面の葛藤を見事に表現している。アカデミー主演男優賞・助演男優賞の受賞も当然だ。
妻たちも夫ほどの出番はないが、夫を励ますマクベス夫人的な妻、夫が信じられなくなる妻、そして夫に無言電話ばかりかけてくる妻、と様々だ。
25年前と現在の場面を結びつける巧みさ、そして全ては川のみぞが知るという終わりになるのか、この先があるのか観る人によって解釈が異なるパレードの場面。脚本が素晴らしい。
映像特典だが、監督と男優2人それぞれのインタビュー番組は全部で約2時間。クリントが自分の演出術を語り、デイヴを演じたティム・ロビンスは映画を離れて9・11等についての自己の信条まで語っている。