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ミスター・アーサー [VHS]
 
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ミスター・アーサー [VHS]

ダドリー・ムーア, ライザ・ミネリ VHS
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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  • 出演: ダドリー・ムーア, ライザ・ミネリ
  • テープ数:: 1
  • 販売元: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • VHS発売日: 1988/11/09
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • ASIN: B00005IVNL
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: ビデオ - 3,866位 (ビデオのベストセラーを見る)
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大作でなく著名でもない。真面目な話でもなく完全コメディでもない。でもそこには「風」が流れていて、生きることへの賛歌がある。決まりきった人生への問いかけと明るい明日を感じさせてくれる。執事がカーテンを開いた瞬間、このドラマの意味(多分、監督の思い)が伝わってきたような気がした。普通的でさりげなく、ほろ苦くも明るい恋愛(でもストーリーはありきたり)を観たい人には最高の一品。鑑賞していろんな種類の涙が出るけど、この涙は一番透明。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
再婚です 2002/3/23
近頃、ライザ・ミネリが再婚したそうです。ちなみに3回目だそうです。私は彼女がミュージカル女優ということを知らず、昨日友人に馬鹿にされました。3歳から舞台を踏んでいるそうです。私が彼女を知ったのは映画「ミスターアーサー」を観てからです。女優志願のイギリス人の金持ち(の息子)に釣って釣られる役柄です。また、彼女のファッションや髪型がイカしていて80年代流行りの今、結構お手本になりそうな感じです。結構和田アキ子入ってますけど。近頃、その映画のテーマソングがプライベートアイズに代わり至るところでかかっており、またミスターアーサーに思いを馳せるこの頃です。近頃の映画はすべてがかっこよく出来上がってしまっているので隙もなく面白みがありません。匂ってこないのです!!。ですがこの映画の中には朝の6時50分の匂いがします。早朝、ニューヨークをホテル(もしくは家)に向かって歩いている、そんな感じの映画です。一言断っておくとこれはコメディーなのでロマンティックなお話ではありません。ミスタービーンのラブコメディー・・・そんなところは当てはまるところがある。
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By s_watanabe トップ500レビュアー
*【以下結末に触れています】

ニューヨークに暮らす大富豪バック一族の御曹司アーサー(ダドリー・ムーア)は、あり余る金で自由気ままに日々を送っていたが、実は、常に孤独にさいなまれ、酒でその孤独を紛らわせていた。彼の唯一の友人は、幼いころから、アーサーの面倒を見ている執事ホブソン(サー・ジョン・ギールガッド)のみ。ホブソンは、精神的にいつまでも子供のアーサーを心配していたが、そんな折、アーサーに政略結婚話が持ち上がる…。
 
金持ちが自分の身分に嫌気がさしていて、身分の違う相手と恋に落ちて初めて本当の幸せを知る、というプロットは、例えばジョージ・キューカーの『素晴らしき休日【字幕版】』(1938)などを容易に連想させる(もっとも、この作品では、キャサリン・ヘップバーンが富豪の娘で、ケーリー・グラントが貧しい身分という逆の設定ではあるが。むしろ、ヘップバーンの飲んだくれの兄ルー・エアーズがアーサーの造型に影響を与えているというべきかもしれない)。本作が、そういった「往年の」ロマンチック・コメディを目指しているのは明らかだ。80年代にしては、珍しいクラシカルでグッド・オールド・ムービー的な雰囲気の作風が新鮮だったのか、アメリカでは、81年の興行成績7位を記録したほどのスマッシュ・ヒットとなった。2011年には、ラッセル・ブランド主演でリメイク『Arthur (2011) [DVD]』が作られたことも記憶に新しい(ただし、日本劇場未公開)。

一言でいえば、ロマンチック・コメディということになるのだろう。にもかかわらず、一向にロマンチックではないのはどうしたことだろう?主演のムーアは、常に酒の入ったグラスを手に持ち、下卑たバカ笑いをしながら娼婦を引っ掛けるような男だが、その短躯と童顔の相貌もあって(サイレント期の喜劇俳優、ハリー・ラングドンと同じ魅力とでも言ったらいいか)、劇中の女たちが彼を評するように、実に「キュート」で憎めない印象だ。バート・バカラックによる主題曲"Best That You Can Do"(アカデミー主題歌賞受賞)も甘くメロウな調子で雰囲気を盛り上げる。ところが、アーサーが恋に落ちることになる肝心の相手がライザ・ミネリというのだからいただけない。もうこの時点でロマンチックになるわけがないのだ!

言うまでもないことだが、ミネリは、母ジュディ・ガーランドから歌う才能を授かり、『キャバレー リバース・エディション [DVD]』(1972)や『ニューヨーク・ニューヨーク [Blu-ray]』(1977)では、母親にも劣らないエネルギッシュな歌いっぷりを披露したエンターテイナーとして超一流の人物だ。一方で、ラナ・ターナやヘディ・ラマーなど、MGMの美人女優たちの中で、「常に自分の不美人ぶり」を嘆き悩み続けてきた母親同様、愛嬌があり庶民的ではあるが、女優としては不利ともいえる顔も受け継いだ。正直なところロマンチック・コメディ向きの顔ではない。彼女が初めて登場するシーンにしても、おかしな赤いカウボーイ・ハットを被り、黄色い服を着た万引娘(!)として登場するのだが、その奇妙な服装で目立たせてはいるものの、彼女自身については、ほとんど無関心ともいえる演出である。本来ならば―少なくともロマンチック・コメディならば―、綺麗な、あるいは可愛らしいクローズアップ・ショットのひとつでも挿入してほしいところだ。続いて、警備員に万引を咎められると、逆ギレし、警察を呼ぶと息巻くあたりの厚かましさにも辟易してしまう(このあたりは、ミネリのエネルギッシュな面がかえって欠点になっている)。とても共感を寄せられるとは言い難い女性なのだ。そんな彼女の姿を見て、アーサーは一目惚れしてしまうというのだから、観る側としては、ますます釈然としない。完全なミスキャストだろう。監督のスティーブ・ゴードンは、本作が初監督であり、そして翌82年に急逝したということだが、初監督作品(そして唯一の作品)にしては、それなりに軽くスマートに仕上げているものの、ことミネリを魅力的に撮るということ(ロマンチック・コメディではヒロインを綺麗に撮ることが不可欠だ)に関しては、完全にお手上げだったようだ。
 
そのミネリのミスキャストぶりを補って余りあるのが、執事ホブソンを演じたジョン・ギールガッド(アカデミー助演男優賞受賞)。イギリスのシェークスピア俳優の重鎮が、礼儀正しく、表情を押し殺した澄まし顔で、下品なアメリカ英語を吐くのが可笑しい。アーサーが風呂に入ると、泰然と新聞を読みながら、独り言のように、「坊ちゃんの"Dick"(男性自身)を洗うなんてゴメンです!」と呟いたり、アーサーの悪口を言う相手に対しては、「"Go Screw Yourself!"(おっ死ね!)」とすごんだりして、一人場面をさらっていく。言葉だけでは済まない時も。いつまでも子供じみた言動をするアーサーを叱るために(と同時に激励の意味もこめて)、これまた澄ました顔で、アーサーの頭をシルクハットでポカリと叩いたり、往復ビンタをくらわせたりもする。ホブソンは、アーサーの父親であり、母親であり、妻であり、友人の役割を果たしているのだ。

死期が迫り、病床に臥すホブソンのもとにアーサーが見舞いに来る場面は、2人の静かな、しかし深い情愛が感じられる、しみじみとしたいい場面だ。相変わらず、子供じみたアーサーが、見舞いとしてカウボーイ・ハットとおもちゃの拳銃を持ってくるのだが、ホブスンは仕方なく(しかし、どこか嬉しそうに)、アーサーのために一緒にカウボーイのいでたちをしてみせる。そして、それがアーサーとホブソンとの永遠の別れとなる(ホブソンの死の愁嘆場を一切省略した演出も巧い)。

このギールガッドのホブソンが、あまりに魅力的で素晴らしすぎて、本来、アーサーの恋人であるはずのライザ・ミネリ演じるヒロイン、リンダの存在を一気に消し飛ばしてしまった感じだ。本作は、実は、アーサーとリンダの恋物語である以上に、アーサーとホブソンの愛情物語なのだ。いわば、ホブソンとリンダは、アーサーを巡る恋敵(!)であり、それを演じた百戦錬磨のシェークスピア俳優ギールグッドの前では、ライザ・ミネリごときなど、当然、勝ち目がないのである。

本VHSは、ヴィデオ全盛期の80年代後半に発売されたもの。トリミング画角の上、あまり鮮やかでない色調だが、当時のクオリティの標準だろう。音声は特に問題ない。1997年の米盤DVD(こちらも、1.33:1 スタンダードにトリミングされた画角という呆れた仕様)発売後、日本盤発売のウワサは一切聞こえてこないのが残念だ。このままだと、ワーナー・ホーム・ビデオが自社で発売せずに、例によって、TSUTAYAが、オン・デマンドDVD-R(本VHSをマスターとして)で発売という可能性が高いが、それだけは勘弁して欲しいところだ。
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