1580年、40歳代のミシェルはスイス、ドイツ、イタリアへと旅する。そこで宗教改革(新教と旧教の併存や現実)を観察、尿路結石などで激痛や発熱の中を、8−10時間も馬上の旅。帰国後は盗賊とペスト、戦乱の中を親族や領民をつれて餓えながら逃げ回る。彼はカトリーヌ・メディシス、ナバール公アンリの武官でもあり、相談や仲介に努力する。このような苦しい体験が彼の思想を鍛える。人々は宗教戦争、宗教裁判、混乱の中で、彼のやんわり書かれた人間肯定思想に共感してか、エセー本が発行されて売れる。「人間は不定で無常な存在である、自然は優しい公正な案内者である、病気も自然のうち、忍耐が足りないと身を滅ぼす、自身の幸福は自分の満足から生まれる」などの思想が生まれてくる。彼は神を信じていたのか?? 堀田の解説、堀田の思想、その言わんとするところをじっくり読んでみることをお薦めする。この時代の体験・観察者モンテーニュ、その時代史もとても面白い。