本書の18章と19章は、ミクロ経済学のエッセンスを要約している。
18章は消費理論と生産理論を、続く19章は競争均衡の効率性を説明しているが、これが初歩から丁寧に説明されており、大変わかりやすい。特に18章は、消費生産理論のうち、競争均衡の効率性を示すのに不必要な部分をすべて省いているため、極めて明快になっている。
ところで、通常のミクロ教科書には、限界効用均等の法則や限界生産力均等の法則の説明はあるが、それらを何に使うかは教えてくれない。しかし、この本の18章は、これら二つの法則を有効に用いて、均衡の効率性を示している。公務員試験などの準備のために、武隈ミクロや茂木の『らくらくミクロ経済学入門』を読む予定のひとたちは、事前に本書の18章、19章を読んでおくと、なぜ消費の理論や生産の理論を学ばなければいけないのかがはっきりするため、見通しがよくなり、ストレスを感じなくて済むだろう。