原題は「絶代双驕」という作品。
このように改題してある古龍の作品には、良い思い出がない。
以前エニッ○スより出版された、原題「白玉老虎」が良くなかったからだ。
対象読者層を中高生に絞ったことによるものであろうか、アジアンハードボイルドと称される彼の作風とは、かけ離れた文体、見事にアニメ調な挿し絵に元々評価の高くはなかったぶつ切りのラストが相まって、非常に後味の悪い作品であった。
だがしかし、これはあくまで「白玉老虎」の話。
このマーベラス・ツインズに関していえば、確かに挿し絵が少々可愛らし過ぎるきらいはあるものの登場人物の魅力はそれなりに表しているし、発行元が想定している読者層との兼ね合いを考えれば、それをもって減点する必要もないであろう。
☆4つの理由は、ただただタイトルがカタカナになってしまった点にのみ絞られる。
稀代の悪党達に育てられ、14歳にして天下一の悪童が自分なりの判断基準(善悪感ではない)と才知にのみ従って江湖を渡り歩き、魅力たっぷりの悪漢好感・美少女悪女と渡り合い、自身に秘められた謎に迫っていくという話(だと思う)。
次々に現れては、あっさりと消え去っていく「このキャラが使い捨てかよっ!」と突っ込まずにはいられない奇怪な武林の達人たち。
ミルフィーユのように隙間無く積み重ねられた波乱の展開。
まさしく古龍節が全力で炸裂する作品である。
これまで邦訳された作品にはない主人公が少年という年齢設定もあってか、先の展開が楽しみでしょうがない。
しかし、女心というものに全く鈍感な主人公というものが、これほどヤキモキさせてくれるものだったとは!