GTAのような箱庭と、サイレンのような不気味さとびっくり感、それとバイオハザード5の銃撃戦を合わせたようなシステム。
しかしそれらが全てそれらと同等のクオリティかというと、残念ながら届いていない。
それなのに何故か引き込まれてしまう魅力がある。
ストーリー冒頭、「ゆっくりやってこうじゃないか」というやりとりがある。
このゲームはそういうものだと気づいた時一気に楽しくなった。
少し長くなるがシステム面を織り交ぜてそのあたりを話していきたいと思う。
まずこのゲームで不便だとされているマップについて。
つねに拡大表示となっており、町の全景が見渡せず、さらにはそれ以上拡大できるという訳のわからないことになっている。
そして、主人公が向いている方向にマップが回転して目的地へ行くにも一苦労なのである。
最初は、見づらい以外のなにものでもなかったが、製作者が作る際、むしろマップを回転させる方が手間だよなぁ、と疑問に思った。
そこで気づいたのが、「あえて」ということ。
このゲーム、箱庭によくある収集系アイテムがあるのだが、最初からマップに存在箇所がマーキングされているのだ。
このだだっ広い土地を、快適なマップと速い車で最初からわかっている目的地を巡るなんて、それこそ苦痛だろう。
良くも悪くも、マップが優秀でないため、「あぁ、見つけた!」と思えるのである。
実際自分が地図を片手に歩く時はマップを回転させるし、見慣れない土地にきた主人公からしたら迷うのは当然である。
手抜きなだけだろ、、と言われればそれまでだが、このおかげでただGTAの劣化版ではなく、広大な田舎町を「探索」している感がでるのである。
シリアスな展開の中急に陽気な口笛が流れたり、食事中場違いな話題をしだす主人公、車内視点にするとワイパーの小ささに想わず吹き出したり、とにかくつっこみどこ満載。
それを大まじめに演じるキャラクターたち。
その馬鹿さ加減とは裏腹にゲーム史上でもかなり良く出来たメインストーリー。
ある程度多めに見てやることと愛があればこれほどはまれるゲームもなかなかない。
とにかく、グラフィックや操作性の多少の悪さで毛嫌いして埋もれていくにはあまりにもったいない作品である。
次回作で大きく昇華するポテンシャルを秘めているので、期待を込めて☆4!