障害者だってこんなに頑張ってるんだよと湿っぽく感動させるのではなく、彼らを極限まで鍛え上げられたアスリートとして捉え、勝利へ向かってぶつかり合う姿をイキイキと描いている。試合はマジで格闘技です!!MTVが製作に関っているだけあって、編集も音楽の入れ方も撮り方もカッコイイ!!
強化された車椅子は戦車(映画の中でも「マッドマックス」のようにと表現されている)に近く、競技者は四肢が不自由だがレスラー並みの肉体、そんな試合だけを描いても面白そうなのだけど、本作は戦う男達に視点を当てています。
各選手との対話や周囲へのインタビューといった多角的なアプローチもユニーク。個性的なメンバーたち、特にチームの中心的存在であるマーク・ズパンは、11年前、交通事故に遭い、四肢マヒ障害を負ったが、その面構えは、まるでケンカっ早い少年のよう。「ケンカで相手が遠慮すれば“車いすだからか? 殴れ!殴り返すから”」と言ってのける気性の激しさで、アメリカの攻撃的な戦法を支えています。障害者になる前もワルで、なってしまってからもワルというのが凄い。(笑)
それに、カナダ代表監督のジョー・ソアーズの物語が絡むからさらに面白くなる。彼は、かつてアメリカ代表として一時代を築いたものの、戦力外通告されたことに腹を立て、カナダに渡って監督になっちゃった。だから彼は、アメリカ代表にとっては“裏切り者”。この漫画の設定のようなドロドロした人間的な側面が、「アメリカvs. カナダ」の対決をフィクション以上にドラマティックな興奮へと導いています。
ともあれ、めちゃめちゃ面白いですし、本物のヒューマンドラマであり、人生賛歌の映画です!!