サイコサスペンスものに、学生ものの恋愛要素や、ライトノベル的な萌えが混ざってる作品です。
異常心理をもった連続殺人犯が出てきます。
そして、それを追う探偵役となる高校生の主人公も、なんと我々が安易に想像する、典型的異常殺人者ケースの経歴・過去を持つ人間。
日々「人を殺したい」という衝動をギリギリのところで踏みとどまって、アングラなネットサイトの管理人をやっている……
この事件パートはオーソドックスかつありふれたものです。謎解きとかトリック。あるいはネットの管理人だから、ネット上での攻防とか……そういうのを期待すると肩すかしになる可能性大です。
それよりも、事件と同時進行で、高校生の日常と、「高校生活、こうだといいな」あるいは「こうだったらよかったな」と思わせる夢の非日常。そこに主人公の猟奇的要素が折り重なってるところが面白かったです。
特にヒロインが猟奇的側面をもつ主人公にとって恋愛対象でもあり、「獲物」の対象にもなっているという点。
決して共感することを許してはいけない異常心理をもった怪物の日常、青春、悩みを描こうと試みている点が目新しく思えました。
ラブコメの薄皮一枚隔てたところでは猟奇。
そこで悶える主人公。見所はこういったところだと思います。
実際、連続殺人犯も殺しの衝動とそれを抑え込もうとする心で、せめぎ合うそうです。
最初の一人を殺しても罪悪感や自己嫌悪感情に苛まされる。
でもそういった抑制の気持ちは罪を重ねるごとにドンドン消えていくそうです……
主人公の行く末が気になります。
そして書いたら収拾つかなくなるだろうから殆ど触れなかったのだろうけど、主人公の家族も気になります。