コメディという宣伝文句は確かに的外れですが、監督の前作「イカとクジラ」から辿ってきた人にとっては、ほとんど期待を裏切らない内容だと思います。ただ、前作に比べるとよりソリッドな感じというか、音楽など過剰な演出を抑えて渋い感じになってるようには思います。トレーラーから感じた印象とは少し違いました。
もともとこの監督がウェス・アンダーソン監督と共同で脚本を描いた「ライフ・アクアティック」から入っていった感じで、両者ともバランスいいユーモアとペーソスをベースにした作品という意味では近いと思いますが、大雑把に言えばウェス・アンダーソン監督は「陽」で、 ノア・バームバック監督は「陰」というような印象が個人的にあります。
前作といい、この監督はわがまま(自由?)な大人のもとで、翻弄されながらも結局したたかに淡々と生活してゆく子供を描くのがうまいなと思います。前作が半自伝的な内容ということなので実体験に基づいているんでしょうが、その辺がこういう一見はちゃめちゃな群像劇を描きつつもうわすべりしない理由のひとつなのかもしれませんね。やっぱなんかほっとけない監督で追いたくなります。
ニコール・キッドマンよかったです。