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そうしたなか,マーケティングでも特にリサーチに焦点をあて,タイトルにあるように,論理と技法をバランスよく解説している本書の存在はユニークだ。それだけではない。想定する読者を調査会社の側ではなく,調査を発注するメーカーの側に置いたところがきわめてユニークで,興味を引く。
発注側から書かれたとはいえ,記述はどれも専門的だ。構成は「プロセス」「主な手法」「応用」からなり,たとえば,私がかつて"秘伝"として教わった「フォーカスグループ・ディスカッション」という集団面接法を「主な手法」で見てみると,「ディスカッションガイドの作成」から「参加者のリクルートとグループ構成」「司会者」「自記式調査票」「分析と解釈」「フォーカスグループの種類」までカバーされていて,網羅的でありながらツボを押さえた内容となっている(よくある大学生のテキスト的なものではなく,あくまでも実践的)。
ただ気になったのは,「21世紀型マーケティング・リサーチの決定版」と帯に標語を掲げるのであれば,終章でそのへんをはしょって終わりにするのではなく,インターネットの電子メールやウエッブサイトを使ったオンライン・マーケティング・リサーチの手法とその可能性についても,くわしい一章を設けるべきだった。
ともあれ,受注・発注の側を問わず,マーケティング・リサーチにはどのようなものがあり,どう進められるのか,またその効果と評価の判定法などについて知りたいという人にとって,一読する価値のある本だと言えよう。 (サイバーコラムニスト 竹島 愼一郎)
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