映画は1998年4月3日リリース。6,000万ドルの制作費に対して興行収入自体は3,300万ドルとふるわなかったが内容がある素晴らしい作品だ。主演のブルース・ウィリスはいつもと同じように素晴らしいが、それ以上に自閉症の天才少年サイモンを演じたミコ・ヒューズの演技が素晴らしい。
暗号解読で最も有名な話は第二次大戦中ドイツ軍が使用していたエニグマをイギリスが解読していたことだろう。この暗号技術の欠陥をポーランドの数学者が見つけたことも原因だが、解読に成功した最大の要因は暗号作成側が想定しなかった方法で解読を試みたからだ。暗号解読専用のコンピュータを500台以上も作り(ちなみに世界初のコンピュータだった)、毎日24時間、解読を自動的にやらせ続けたのだ。アメリカのような国がいかに暗号というものに今でも莫大な金と労力をかけているのか、をこの映画は垣間見せてくれる。
そしてこの映画の中でもNSAが述べているが、最後の障壁は人間の脳の未知の力だ。予想不可能な方法で新しいスタイルを生み出す人間の脳・・・たとえば素因数分解を利用したRSA暗号はノイマン型コンピュータでは時間的に不可能であるのに、量子コンピュータは理論上、現在の最速スーパーコンピュータで数千年かかる計算を数十秒でこなすことができ、破れる可能性が高くなった・・・そういうモノを生み出す人間の脳に凄さを感じた。