今から約40年前千葉県のある団地に住んでいた。そこは京葉工業地帯に進出した大企業の社員アパートが乱立していた。アパートといっても4階建てが一番多かったが、全て鉄筋コンクリートで建てられたもので、エレベーターこそなかったが、当時としては先端の集合住宅だった。今そこにいくと当時のアパートはほとんど残っておらず、一般の人が住む一戸建て住宅になっていた。企業がメンテナンスを放棄していたので朽ちてしまったのだ。
マンションもメンテナンスを放棄すれば同様の運命をたどるため、建物を計画的に維持していくための「修繕積立金」制度が普及しているが、長期修繕計画がどのようなものなのか、およその目安と実際の事例が書かれてある。最後に建替えより修繕して建物を延命させ、最後まで住み続けようとする意思が一般化されつつあることも指摘している。
近所づきあいを嫌ってマンション住まいを選んだものの、マンションという建物自体は共有物であって、居住者は今後いかにその共同性を回復させるかという課題を背負っている。