一級建築士によるペットとの快適な暮らし方のノウハウ本。ペット可マンションが増えているものの、それでも集合住宅ならではのトラブルは減ってはいない。ペット可の売りはハード面だろう。犬の足洗い場やトリミングルーム、ドッグランの併設などだ。しかしその売りがマイナスに働くこともあるという。そういった設備があると「ここにはペットに寛容な人が住んでいる」という思い込みから、飼い主のマナーやモラルが低下すると言うのだ。
設備ばかりにこだわって、人と人とのコミニュケーションを欠くほうが問題であると著者は言う。周囲に迷惑をかけないで飼うことは当たり前だが、ちょっとした心遣いや譲り合い、相手の立場に立って考えることや日々の挨拶などの大切さを指摘する。これはマンションだけに限ったことではないだろう。廊下ですれ違うときに犬を壁際に寄せる、エレベーターに乗せるときは同乗者に許可を取る、などの小さな積み重ねで多くのトラブルが回避されるだろう。
またペット可、不可のマンションでも時代の流れとともに規約や細則を改正することの大切さ、そして実際にどんな風に規約を改正し管理組合や飼い主の会などを運営していくのかの具体例も載っている。ペットのあるなしに関わらず面倒だから人づきあいを避けることよりも、積極的によりよい住環境を作っていくために協力しあうことの大切さを感じた。
またマンションのみならず一戸建てでも、室内で犬や猫を飼ううえで参考になる家具の配置やインテリアの提案なども載っており参考になる。