例えば世に数多あるHOW TO本の常識に準えるなら、その道のエキスパートを志す人達にとってこの本の内容がどこまで有効に機能するかどうかは議論の分かれるところだと思う。但しマニュアルに沿った「〜だからこうでなければならない」といった単視眼的な価値観に対し、常々懐疑的な眼差しを向けてきた人間にとっては痛快極まりないクオリティを誇っている。それこそ自伝的背景を盛り込んだ過剰な迄のサービスに徹した内容は、クラッシュ等の初期パンク・バンドに多大な影響を受けてきた著者ならではのカウンターアクションともいうべきものであり、音楽ライター時代から一貫している頑固な迄の誠実さの表れとして受け止める事が出来る。
更に怒りや狂気は、決して薄めたり加工したりせずともラディカルなエンターテイメントとして提供する事が可能だという、これはその最良の見本であり最も身近な革命の書でもある。