そもそも、なぜ特定調停により、借金を圧縮することができるのだろうか? それは本書の第3章に詳しく説明されているが、「出資法」に基づく上限利率と、「利息制限法」に基づく上限利率との間に幅があることを利用して交渉を行うからである。「利息制限法」の上限利率以上支払っていた利息を元金に組み込み、改めて債務を計算し直して交渉することを特定調停という。このため、取引年数が長く、課せられている利率が出資法の上限に近いほど、借金の残高を減額することができるのだ。
本書は、消費者金融で債権回収に携わっていた経験を持ち、『元サラ金取り立てナンバーワンが書いた 自己破産せずに借金を返す法「特定調停」があなたを救う!』の著者である弟と、行政書士と中小企業診断士の資格を持つ兄との共著である。2人の事務所を訪れた債務者のエピソードなどを交えながらまとめているため、実際に特定調停を考えている人だけではなく、特定調停のあらましや、人が多額の債務を抱えるに至るまでの経緯を、知識として知っておきたいという方にもおすすめできる。(朝倉真弓)
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