プロジェクトマネジメントの市販本は「入門編」から「失敗しない・・・」などの虎の巻を含めると、たくさん出ており、どれを選択していいか迷う。こういう場合、個人的には、新しい方が内容的に洗練されているだろうとの期待で選ぶことにしている。
その点で本書は、出来立てのほやほや。来月から開始するプロジェクトのメンバーに新人君がいるので、彼に読ませたらどうかと思い、本書を手にとった。
題材はゲーム業界。ゲーム制作会社の女性社長が「ネット界を賑わすゲームクリエイター」をPMに選んでゲーム制作を進める、というストーリー。この女性社長がとても魅力的だ。この人のためなら頑張れる、と思ってしまう。(個人的には、モバゲーの南場社長(今は取締役に引退)というところか)
社長は最初に、PMにとって最も大切な能力はコミュニケーションとして、「PMは8割以上の時間をコミュニケーションに使う」、「会話が苦手なPMでも優秀な人はいっぱいいる」と、主人公を元気付けてくれる。要求事項、スコープ、WBSとプロジェクト管理の核心に入っていく。スコープ記述書では具体的に、スコープ内、スコープ外、制約条件、前提条件を定義している。重要な箇所だ。
重要論点については、本論に続き「フォローアップ」を設けて説明している。次の章に進むために知識を整理する上で、また読み終えた後でも論点を再確認する上で有用なページになっている。
そうこうして、紆余曲折がありながらも、プロジェクトは無事終結を迎える。
読み終えた結論としては、新人君にいきなり500ページ近いPMBOKガイド(プロジェクトマネジメント 知識体系ガイド)を読ませたら会社に来なくなるのではと心配な方、またPMBOKを読みたいが時間がないのでエッセンスを知りたい方には、最適な一冊、と判断した。
最後に、結婚式プロジェクトで腕試しができる「付録」がある。なるほどと感心する箇所がたくさんある。プロジェクト管理は、日常生活にも適用できると思い、早速試してみることにした。
(評価は、新人君や短時間でPMBOKを理解したい方向けでつけました)