第二次大戦中の、イタリアのシチリア島の町で、美しい人妻マレーナ(M・ベルッチ)が、戦争に行った夫の帰りを待っている。彼女は町一番の妖艶な美女。町中の男達の憧れの的。彼女が道を歩けば、振り返らない男はいない。主役の少年もその一人。そのマレーナのもとに夫が戦死したという知らせがくることから始まる悲劇。
シチリアの美しい風景の中、少年期の年上の美しい女性に寄せる思慕の情(性的な興味も含めて)は喜劇的。今改めて見るとほとんどストーカー。
美しすぎるがゆえのマレーナの悲劇。マレーナを、取り巻く男達の自己中心的な彼女への欲望。M・ベルッチが圧倒的に美しい。
未亡人になったマレーナは、生きていくために身を売る。それがナチ相手でも生きる手段。終戦後、ナチを相手にしたマレーナは、村の女達にリンチを受ける、それを助けられない少年。
エンディングは、シチリアの青い美しい海岸を背景にして、流れるモリコーネの旋律が静かな感動をよぶ。
一体、マレーナを一番愛していたのは誰だったのか?
戦時中、夫を戦地に送り出した女性の哀しみと苦労、未亡人になった女性の悲劇、生活していく為に、娼婦に身を落としていった・・日本でも他の国でも、こんな女性が大勢いたことだろう。