二度と読みたくない本でもある。
しかし、改めて書かねばならない。という「使命感」だけで書いている。
おすすめの星を一つにするか、五つにするか迷う。
しかし、やはり「よまねばならない」本だろう。
この本の「話の通らなさ」は、大学の頃、ニーチェを読んだ時の感じに似ている。
特に後半、自らを「キリスト2世である」であると話をすり替えるあたりは、
「神は死んだ」と叫んだニーチェに通じるものがある。
ふたりとも、実は「キリストになりたかった」ということなのだろうか。
マルクスの思想の中で、現在から見て、完全に間違っているものは、
「労働価値説」だろう。
この思想は、現在では、科学の進歩や、サービス産業の発展により、
成り立たなくなっている。
例えば、予備校の講師の授業料は、
有名講師であると、一回の授業で数百万になる。
これは、「高付加価値を持つものは、経済的に高く評価される」ということで、
労働価値説のアンチーテーゼとして、あげてよいだろう。
この本の中で、
マルクスが『「宗教はアヘンである」と言ったのは、あやまる。反省する』と言っている。
もちろん、本心から納得して言っている言葉ではなく、
質問者の説明で、否定できなくなったせいだが、
(要は、自分自身が死んでいるので)
この言葉の呪縛が、ようやく解かれる時が来たのだろう。
この言葉は長らく宗教を否定する時の決まり文句にされていたので、
本家本物が、無理やりでも自分の発言を翻しているのは
未来への福音となるだろう。
しかし、マルクスが、
自らの思想の悪しき影響に関して、全く知らず、
無意識界に長年いたことが、驚きである。
思想そのものに力がある時(悪しき場合でも)、その縁起は、
本人の個性を超えて、後世に広まっていくのだということがよくわかる。
この霊言が出版されたことが、
マルクスが本来の世界に戻るための一助になることを願いたい。