3巻では、晩秋の、親友以上になってしまった表現する言葉が難しい複雑な二人の乙女の関係の内面に迫る重たい話になってしまったが、「長き夜の」では、一転して、コメディ調で、「祐巳ー祥子」の絡み合いもあり、正月を山百合会のメンバーで楽しむ様子がほほえましい。
「ロサ・カニーナ」では、蟹名静という、「ピンクの薔薇」に引っ掛けた「山百合会」以外の別のメンバーをスパイスとして加えることで、思わぬ展開が。。
特に志摩子は「生徒会役員になるためではなく、聖様が好きで、スールになった」と言い張るも、「ロサ・カニーナ」の動きで、志摩子の内面が非常に揺れ動く。
しかし却ってその結果、それまで、漠然としていた白薔薇ファミリーの佐藤聖に、「妹として」受け入れられたそのいきさつも含めて、志摩子自身の存在価値を彼女が再確認するところは、見所。