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24 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
実は正統派学園コメディ、姉妹制度は結婚の疑似体験,
By delmonta (東京都板橋区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: マリア様がみてる (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫) (文庫)
本作はいまや百合ものの代表格のように扱われている。実際、『黄薔薇革命』のあとがきで著者は「ソフトだけど百合」とのレビューを好意的に評価しているし、雑誌の百合もの特集では必ずといっていいほど表紙を飾る。しかし、実は百合でもなんでもなく、中身はどこにでもありそうな学園コメディである。「薔薇さま」「姉妹制度」といった独特の設定のせいで好奇の目で見られることがしばしばあるが、本質的には“人と人との信頼関係”とか、“家族のような人間関係”といったものを築いていく、そういう話である。 だいたい、百合ものにありがちな、他人に理解されないゆえに二人だけの世界に閉じこもっていく、といった話は長いシリーズの中で1回きり(『いばらの森』)しかないし、ましてや、一部の男性が想像するようないかがわしい話(これは初巻の案内文がよくない!)は全くない。 その問題の「姉妹(スール souers)制度」だが、「姉が妹を指導する」というタテマエよりは、むしろ、結婚とか家族とかの疑似体験というニュアンスが、回を追うごとに強くなっていく。自分も相手も女性なのでお互い共通の思考回路を持っている(と期待する)し、家庭は学校とは関係なく従来どおりだから、実際の結婚のようなさまざまなリスクを避けながら結婚気分を味わえる、というのが種明かしである。 これについては特に、文庫のシリーズが始まる前に雑誌に掲載された作品(『チェリーブロッサム』所収)の「一人のお姉さまに対して、妹になれるのは一人きり。一対一の関係ですから、契りを交わしたことで、一番親しい間柄だと認めてもらえるわけです。他の方々だって遠慮なさるような、ステディな関係、とでも申しましょうか」という言い回しに注目していただきたい。それに加えて、『妹オーディション』あたりを読めばはっきりするだろう。 さて、この巻では、学園祭前日、たそがれた祥子が古い温室で祐巳とともにたたずむシーンが、淡々としていながら、深い人間関係が読み取れて味わい深い。このあと巻を追うごとに人間関係が緻密になっていくので、心のアンテナが少しでも反応した(笑)人は続刊をお勧めしたい。
28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
『マリみて』シリーズ1巻,
By カスタマー
レビュー対象商品: マリア様がみてる (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫) (文庫)
百合ブームの火付け役として昨今持てはやされている一大タイトル。人間味あふれる、且つこの時期特有の描写の巧さに思い入れて止みません。 気になってはいるものの未読の方、 小耳にはさんだことのある方。 お勧めいたします。 私は♀リピーターですが、 本当に男女ともに楽しめるシリーズだと思います。 続刊がかなり出てしまっているし…とためらっている方、心配ご無用。
46 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
オッサンが読んだ感想,
By
レビュー対象商品: マリア様がみてる (マリア様がみてるシリーズ) (コバルト文庫) (文庫)
ネットでこの作品の簡単な内容を知り購読した。購読前にはアニメ化されたことや周囲の評判など全く知らない。 なにせこの作品の作者とほぼ同年齢の男性だから知るはずが無い。 それでも購読したのは私が小学生の時分、この作品で描かれる"スール制"もどきを 実体験したからだ。私が4年生、相手は6年生の女子生徒。きっかけは記憶にないが 相手から「弟になりなさい」と言われ、憧れはあったが恥ずかしく断っていた。 しかし彼女が余りに世話を焼いてくれるので結局「お姉さん」と呼ぶようになった。 それからの記憶は曖昧であるが今でも脳裏に焼きついているのは彼女の卒業が近づいた時期 「早く中学校に上がってきてね、お姉さんは待っているから」と言われたことだ。 これには涙ぐんだ記憶がある。結局、私が翌年に転校したため再会は無かったが。 前置きが長くなったが、上記の実体験があったため世界観等に何の違和感も無く現状での 全巻を購読した。実際、評判のような"百合"では無い。元来、10代の女性向けの作品で 受け取り方が違うのであろう。私は作者と年齢が近いせいだろうか、少々大げさではあるが 作者の「世間に対する訴え」を描いている感じを受けた。昨今の教育、自殺、いじめ等の報道を 見るとなおさらそう思う。私も小、中学校でいじめを体験している。しかし上記の彼女や 同級生、その時分のガキ大将的存在に随分と助けられてきた。 作者はこの作品で「人間関係構築のきっかけ、重要性」を言いたいのではなかろうか。 まあ、作者の趣味も込められているのは否定しない。 若い方ももちろん、作者と同世代の子供を持つ親にも読んでもらいたい作品だ。
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