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人と人との関係の形を描いているこの物語に登場するキャラは、皆どこか不器用だ。
コミュニケーションが苦手というわけではなく、むしろ普通以上にこなせる。
けれど自分の求める『人と人との関係』を掴みきれずに悩んでいる。
彼女たちは自分の中にある欠損に気付いているのだ。
誰しもそういう部分はあるものだけど、それを乗り越えて自分の望む道を進んでいこうとする彼女たちは美しい。
人と縁を結び、紡ぎ、それにもいつか終わりが来る。
その紡ぎ方は十人十色だ。そしてそれは全て等価なのだ。
コミュニケーションの多様性。この物語はそれを語っている。
この物語に登場する人たちはみんな強く、自分の望む道を進んでいるけれど、そういう道を進めない人だっている。
そんな人達だって生きている限りどこかを歩いている。
『紅いカード』はそんなキャラにスポットを当てた出色の短編だ。
本作に登場する鵜沢美冬は、主人公・福沢祐巳の対になっている。
彼女は自分の望む縁を紡げなかった。
それは主人公・祐巳の『もしも』の姿でもある。
興味のある方は、この本までの5冊も含めてお読みいただきたい。
その価値はあるとお薦めできるシリーズだ。
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