私のようにあまりオペラに詳しくなくても、充分堪能できるドキュメンタリー映画です。
同じ女として、マリア・カラスの生涯に、心を打たれました。
心が折れるというか、まるで、ギリシャ悲劇のような彼女の愛の一生。
輝ける美と実力と名声と富を得た、ディーヴァの人生の光と影が、克明に綴られたドキュメンタリーです。
彼女の両親は、ギリシャ系移民で、カラスはNY育ち。彼女の生い立ち、一生続いた母親との確執は、私が初めて知った側面です。
10代の頃の歌声や、全盛期の映像と歌、生涯で2度の変身を遂げるカラスなど見所は満載。
彼女が初めて本物の愛を知った、海運王オナシスとの悲恋があまりにも切なく、胸が痛みます。オナシスの男子を出産後、すぐに子供が死亡。その事実を隠して人前に出なければならなかったカラス。この時の映像が、あまりにも痛々しい。オナシスとの愛の悲劇の序章です。
また、ヴィスコンティ監督とのTV番組の対談の映像や、カラスの最初の夫との新婚時代の映像、モナコのグレース王妃などあらゆるセレブリティ達の姿も見られるので、その部分も充分堪能できると思います。パゾリーニ監督の「王女メディア」のメイキング、マスタークラスの映像もあります。