敦史に絵画の指導を受け始めた真理亜は、たちまち驚異的な画才を発揮する。真理亜は、後遺症と引き替えに、高度な直観像記憶・カメラアイを獲得していたのだ。真理亜の絵は、瞬く間に評判となるが、あるとき彼女が描いた一枚の絵が、真理亜と敦史の運命を激しく変えていく。その絵こそ、時効を目前に控えた虐殺事件の「目撃証言」だった。
芸術によって結ばれた至高の純愛。欲望と悪意と謀略が支配する世界に生まれた、あまりにも儚い無垢な心を過酷な運命が翻弄する。真理亜は、深い記憶の底から追ってくる恐怖の刃から逃れ、聖なる未来へと辿り着けるのか。
日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作家が、圧倒的なリアリティと壮大なスケールで描きだす現代の『神曲』。今、新たなる伝説が始まる──
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