マラッカやペナンに絞って観光する場合には本書のようにエリア限定のガイドブックは有用でしょう。オールカラーで写真も多く、マラッカやペナンの歴史や文化などの読み物も豊富で、事前知識の取得には最適です。
30数年前、ペナンを訪れました。所謂リゾート地としてのペナンが中心でしたが、本書で掲載されているジョージ・タウンやペナン・ヒルを始め、主要な観光地を訪れました。本書の66ページに「コロニアル・ペナン」として、イギリスの統治時代の建物や華人ワールドとも言える独特の文化や風習がペナンの特徴として感じられましたし、本書でもそれはよく描かれていました。
飛行機でペナンに入ったこともあり、有名なマラッカの知識は本書のものでしかありませんが、オランダ文化が現地と混ざり合ったからこそ、このような特徴のある街が生まれたのでしょう。
22ページのババ・ニョニョ・ヘリテージ博物館は是非訪れて見たい風格が感じられました。ザ・マジェスティック・マラッカやホテル・プリ・マラッカは何時の日にか泊りたい雰囲気が漂っていました。
マレーシアの首都クアラ・ルンプールやお隣のシンガポールも訪れましたが、それらの都市とはマラッカとは趣が違うのが本書から伝わってきます。
124ページの「戦前ペナンの日本人コミュニティ」の一文は参考になりましたし、興味を持ちました。ただのガイドブックよりはずっと奥が深い記述が本書の良さでしょう。
なお、筆者のイワサキ チエさんは、マラッカ、ペナンに赴き研究を続けているシンガポール・プラナカン協会会員で、丹保 美紀さんはシンガポールに14年間滞在後、現在ペナンに在住の方で、シンガポール・プラナカン協会会員だそうです。