前半のマヤを初め動物たちのイキイキとした様子はまさに椋鳩十ならではの描写です。
戦争前の時代なのにこんなにも犬や猫を家族として考えているのは、流石です。
家族と一緒にいたいがためにこっそり家に上がっていたマヤを叱った事を、
後に後悔しているところなど、しみじみします。
そして、後半の悲しいマヤの運命。家族の悲痛な思い。
お国のため、戦争のためと大切な家族の命を目の前で奪われた家族の思い、
子供達の悲しみはいかばかりか。胸が締め付けられます。
これが、戦争です。
二度とマヤと家族の悲しみを繰り返さないために
私たちに今できること、見逃していることがあるかもしれません。
「私だったら、死んでもこの子を差し出さない。一緒に逃げる」と
思うかもしれません。でも、現実にはおそらく無理なのです。
だから、そんな世の中にならないために。