マブラヴ・シリーズの本格的アナザー・ストーリーです。
情景描写が、いささか冗長気味ではありますが、マブラヴの、特にオルタワールド内で、最新のメカニックを巡る人間模様を、激しくも切ない作品として特化しています。
所々に、ゲーム本編で登場した人物の影もちらほらしますが、あくまでも、トータル・イクリプス単独での、読了に充分耐えうる物語です。
むろん、ゲームで使用された音楽や効果音が、脳内に流れてくる場合も否定は出来ません。
外伝、アナザー・ストーリーとして、物語の基軸は、ゲーム本編に左右されないレベルにあるところに好感が持てます。
まだ第一巻ですが、後に「この世界に平行移動」してくることとなる、本編の主人公、白銀タケルたちの、最終決戦となる「桜花作戦」で、ユウヤを初め、彼らが、どのような全世界反抗作戦に関わることとなるのか‥‥‥そのためにも、しっかり読み込んで、コンプリートしておきたい作品です。
因みに、本作品の戦術機のデザインは、可能な限り「本当に作れる技術があるとしたら」という前提で、デザインされていますので、そうしたことも含め、「特化ぶり」を楽しんでいただきたいですね。
特化、とはいっても、メカニックに依存しているのではなく、しっかり登場人物のトラウマとか、心象風景にも、マブラヴらしく、容赦なく抉り込んでくるので、そこらへんは「さすが」の出来だと思います。
巻末の世界設定も、親切で出来が良い、です。