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だが、この作品のすごいところは、そこまで汚れた女を描きながらも、その女、つまりマノンが卑しく下劣な
最低女に見えないところ。
それどころか、彼女は彼女なりに貴公子グリューを愛しており、その裏切りや分別のない行動の中には
悪意がなく、無邪気な可愛らしさ、いやほとんど純粋ささえ感じる。
グリューは財産や地位や名誉全てをマノンのために投げ出す。馬鹿です。…だけど、これが恋なんですね。
そういう恋をしたことのある幸運な人は、最後の結末に涙すること間違いなし。
ヒロインが個性的で、ストーリー(泣かせどころ?)も「椿姫」ほど分かり易くありませんが、主人公の想いは読んでいて息苦しくなってくる程で、恋愛小説として古典的名作と言われるだけのものは持っていると思います。
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