誰にでもお勧めというわけではないが、興味のある人には自信を持っておすすめできる。
ミンツバーグにたどり着くということは、分析中心のMBAスタイル(サイエンス)にも、強力なリーダーシップ(アート)にも、現場の経験(クラフト)だけのマネジメントにも満足せずに何かを求めている人だろうから。
マネジャーはこれら3つを実行し、矛盾や混沌の中で生きているとする研究結果をまとめたのがこの本だ。
29人のマネジャーに1日ずつ張り付き、さらにマネジメントに関する論文の研究結果と突合し、ミンツバーグ流のマネジメント論を展開する。
明日からこの本でマネジメントが変わるとかそういうノウハウではなく、自分を振り返る(内省、リフレクションと言われることもある)の道具として用いるのがいいのではないか。
マネジメントの研究書に近いが、実際のマネジメントが理想通りにいかなくて悩んでいる方も流し読みするだけで得るものはある。そんな本だ。
日本の企業や研究事例が豊富に引用されている。しかもいい意味で。
また、マネジャーが抱える様々なジレンマは、本人の不甲斐なさのせいではなく、マネジャーの仕事の本質なのだという主張に、ホッとする。